2020年6月30日火曜日

NASCAR 一連の騒動

 現在、アメリカのみならず世界中で人種差別に対する反対運動などがおこなわれている。そんな中、アメリカのNASCARでは人種差別に関する出来事が起こった。
 さかのぼること約2週間前、NASCARカップシリーズはアラバマ州のタラデガで6月21日、日曜日にレースが行われる予定であたっが雨のため順延し翌日、月曜日にレースが開催された。そのタラデガのガレージで自殺用の縄が発見された。(のちに、人種差別に対するものではなかったと報告されている。)発見された場所がババ ウォレスJRのガレージであった。彼は、NASCARカップシリーズ唯一の黒人ドライバーである。

一連の時系列
6月21日 午後4時30分 カーナンバー43チームのガレージに縄があったと報告
同日   午後6時   NASCARの上層部が会議、捜査
同日   午後7時30分 ウォレスにスティーブプリースから連絡
同日   午後10時40分 NASCARが声明を発表

翌日
午前10時 FBIがタラデガで捜査を開始

6月23日
4時10分 FBIが捜査結果として縄は人種差別ではなくババが対象ではないと発表

これらが一連の流れで、月曜日にはババを先頭にカイルブッシュやカイルブッシュ、ライアンブレイニーなどのカップドライバー全員とクルーそしてオフィシャルスタッフ全員でピットロードをパレードしNASCARは人種差別に反対し団結している意思を全国に見せた。

これらの出来事はオーバーリアクションだったのか?
 縄が見つかったとNASCARが報告した時はすでにアメリカの時間では夜の11時近い時間であった。しかし、SNSはNASCARの話題だけになり、日曜日の夜から月曜日までTwitterのトレンドではNASCARやババウォレスがトップであった。そして、月曜日のレース前セレモニーでNASCARドライバーによるセレモニーが行われNASCARが団結したところをテレビの前の国民は目にした。その後、FBIの報告で人種差別とは無関係と発表されると、今度は「ババが作り上げた嘘の事件だ」や「NASCARによるフェイクニュース」などSNSで取り上げられてしまった。
 確かに、ババウォレスはNASCARカップ戦の唯一の黒人であり、NASCARやSNSを見たファンがオーバーリアクションであったと感じる。あまりNASCARについて報道しないCNNでも連日、この騒動については報道しており、NASCARを普段は見ていない人たちでも関心を寄せていた。ババウォレスをターゲットとした人種差別ではなくほっとした半面、NASCARの対応やババウォレスを責めるようなツイートなどがあったのも事実であり、その原因を作ってしまったのが思い込みやオーバーリアクションではないだろうか。
しかし、私はNASCARによるレース前のあのパレードは縄のニュース関係なく、心を動かされ正しい行動だったと思う。

 今後のNASCAR
 NASCARはいまだに南部での人気が強く、9割以上が白人ファンという事実があり、南軍旗を禁止にしたことによるデモがタラデガのトラックの周りでも起こっていた。
 南部にファンが多いNASCARで南軍旗の禁止に踏み切ったNASCARは高く評価できる。また、NASCARはアトランタのレース前に声明を出しており、NASCARは人種関係なくすべての人々を歓迎すると声明を出した。
 私が望むのは、NASCARという素晴らしいレースを人種、国籍関係なくすべてのNASCAR好きのファンたちが楽しめるようになってほしい。
 NASCAR FOXのアナウンサーのマイクジョイのレース前のスピーチの一文を紹介し、この記事を終わらせたいと思う。
「一度、レースが始まりウインドネットを閉めれば、レースは平等である。黒人、白人、褐色、黄色人種関係なく、すべてのドライバーが6フィートで240ポンド、600馬力である。彼らはレーサー、全員我々のヒーローだ」とスピーチした。

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