2020年8月30日日曜日

ヘンドリック24号車の復活か?ウィリアムバイロンがNASCARカップ初優勝

 NASCARカップ戦のプレーオフ前のレギュラーシーズン最終戦がデイトナで開催された。

今回のレースで注目されたのは、ポイントでプレーオフ入りを目指していたジミージョンソン、マットディベネデット、ウィリアムバイロンなどがプレーオフ入りできるか注目された。


 レースは2回の赤旗中断でオーバータイムでヘンドリックのウィリアムバイロンがNASCARカップ戦初優勝した。バイロンは最後のリスタートでインサイドからリスタート。アウトサイドのデニーハムリンが良いリスタートを決めたものの、クリントボーヤやチームメイトのチェイスエリオットのプッシュもありバイロンがチェッカーフラッグを先頭で受けた。ヘンドリックの24号車は2015年のジェフゴードンがマーティンズビルで勝った以来の勝利となった。

 プレーオフ入りした16人

1.ケビンハービック(SHRフォード):2057

2.デニーハムリン(JGR トヨタ) :2047

3.ブラッドケセロウスキー(ペンスキー フォード):2029

4.ジョーイロガーノ(ペンスキー フォード): 2022

5.チェイスエリオット(ヘンドリック シボレー):2020

6.マーティンテューレックスJr. (JGR):2014

7.ライアンブレイニー(ペンスキー):2013

8.アレックスボウマン(ヘンドリック):2009

9.ウィリアムバイロン(ヘンドリック):2007

10.オースティンディロン(RCR シボレー)2005

11.コールカスター(SHR):2005

12.エリックアルミローラ(SHR):2005

13.クリントボーヤ(SHR):2004

14.カイルブッシュ(JGR):2003

15.カートブッシュ(チップガナッシ シボレー):2001

16.マットディベネデット (ウッドブラザーズ):2000


 以上16名のドライバーで最初の3戦が争われ、この中から4人が脱落する。

スチュワートハースレーシングは4台中全員がプレーオフに進出。ペンスキーも3台中3台がプレーオフ入り。チップガナッシはカートブッシュのみ。JGRは絶好調のハムリンを筆頭にカイル、テューレックスJr.がプレーオフイン。ヘンドリックは残念なことにジミージョンソン以外はプレーオフ入りを果たした。


 今年でNASCARから引退を発表しており最後のプレーオフ、最後のデイトナとなったジミージョンソン。レース終盤までは5ポイントのリードを持っており1回目のビッグワンをかわし、プレーオフ入りは確実かと思われたが、残り2周のビッグワンに巻き込まれプレーオフ進出はできずにレースを終えた。ジミージョンソンはプレーオフに進出はできなかったものの、インタビューで残り10戦あるので勝ちたいとコメント。

 カイルブッシュは勝利がないままプレーオフ初戦を迎える。去年のシリーズチャンピョンのカイルブッシュ。カイルらしからぬレギュラーシーズンとなった。プレーオフポイントも2003ポイントとプレーオフに進出できたものの依然として厳しい状況だ。

プレーオフ初戦は伝統のダーリントン・サザン500の予定。

その後、リッチモンド、ブリストルとショートトラックが開催される。



NASCAR ポイントシステム

  NASCARは他のレースとは違いプレーオフを採用しています。プレーオフとはシリーズ終盤の10戦をチャンピョンシップのために争います。年間36戦あるうちの開幕から26戦をレギュラーシーズンと呼び、プレーオフ進出を目指して戦います。プレーオフはチャンピョンを目指して戦います。

 プレーオフに出場するためには16人の中に入らなければいけません。そして、16人のドライバーによってチャンピョンシップを争うのですが、プレーオフにはラウンドが4つあり各ラウンド3戦あります。最終ラウンドは1戦のみの開催。各ラウンドで4人の脱落があり、最終ラウンドに残れるのは4人だけです。プレーオフを簡単に説明するとこんな感じです。ではポイントや16位までに入るのにはどうすればいいのか解説します。


 まず、NASCARにはポイントスタンディングとプレーオフスタンディングの2つがありかなりややこしいです。他にもステージポイントを導入しており他のカテゴリーと比べるとポイントシステムがかなり複雑です。

2019 Monster Energy NASCAR Cup Series Playoffs - Jayski's NASCAR Silly  Season Site
16人から最終戦までに4人に絞られます。

プレーオフ出場条件(勝利)

 まず初めにプレーオフに出場できる条件を説明します。確実にプレーオフに出場を決めるには勝ちが必要です。レギュラーシーズンで1勝(ポイント30位以上)すれば確実にプレーオフに出場できます。例えば、レギュラーシーズンに9人のウィナーがおり、年間ポイントランキングが25位のドライバーが1勝したとします、そのドライバーはポイントでは25位ですがプレーオフポイントでは10位につくことができます。今のシステムでは勝つと自動的にプレーオフに進出できるのでポイントをコツコツと取っていても一発逆転されてしまうこともあります。

 今シーズンで例に挙げると現在ポイントランキングは19位(プレーオフ圏外)のコールカスターはケンタッキーで1勝しているので現在プレーオフ10位につけています。

プレーオフポイント

 次に、ポイントでプレーオフに出場する場合です。ポイントでプレーオフに出場する場合は年間のレギュラーシーズンポイントに加えて各ステージのポイントも加算されます。NASCARは3ステージ制でレースが組まれており、1ステージと2ステージの上位10位までにプレーオフのポイントが与えられます。1位が10ポイント、2位が9ポイント、と10位まであり10位が1ポイントもらえ、プレーオフまでにポイントを稼ぐことができます。このポイントはプレーオフが始まるとリセットされます。

NASCAR 101 - Race Format, Racing Terms and More | MRN

 もう一つ、ステージ終了後にポイントがあり、ステージウィナーは1ポイント獲得でき、この1ポイントはプレーオフが始まってもアドバンテージのポイントとして加算されたままプレーオフを戦うことができます。そして、レースの勝者には5ポイントが加算され、すべてのステージを制すると7ポイントを1レースで獲得ができ、この7ポイントはプレーオフの追加ポイントとなりプレーオフを戦う中で有利になります。

NASCAR 101 - Race Format, Racing Terms and More | MRN

 レギュラーシーズンが終了するとレギュラーシリーズチャンピョンとして年間チャンピョンとは違うチャンピョンが誕生するのもNASCARの面白いところです。

プレーオフが始まるとポイントは16人全員が2000ポイントにリセットされます。この2000ポイントにレギュラーシーズンで獲得したプレーオフポイントを加算し最初のラウンドが始まります。今年を例に挙げると、未勝利でステージウィンがないマットディベネデットは2000ポイントで、リーダーのケビンハービックは2000ポイントに57ポイントのアドバンテージがあります。

今のプレーオフシステムが導入された2014年(当時はチェイス)の時にはステージ制ではなくステージポイントもなかったので、2000ポイントにリセットされ勝ち数をポイントとして各ドライバーに与えていました。プレーオフポイント導入前では未勝利ドライバーがプレーオフ最終戦まで残ることもありました。

プレーオフが始まってからもポイントのシステムは同じでステージ制のレースです。レースの勝者は次のステージに優先して進むことができます。

 レギュラーシーズンではプレーオフに入るための戦いがありポイントスタンディングを見ながらレース展開を見なければいけませんが、プレーオフでは16人だけの戦い(次のラウンドでは12人、8人と減っていく)になるのでプレーオフポイントとにらめっこになります。プレーオフのレースにはプレーオフドライバー以外にも40人のドライバーがレギュラーシーズンと変わりなく出場していますが、もしプレーオフドライバー以外が勝っても途中からチャンピョン争いには加わることはできません。キャリアの1勝としてカウントされるだけです。

 最終戦のポイント

最終戦で年間チャンピョンが決まるNASCAR。プレーオフの戦いを勝ち抜いてきた4人のドライバーにチャンピョンの権利があります。最終戦は簡単でこの4人のうち一番前でフィニッシュしたドライバーがチャンピョンになります。今までのややこしいプレーオフポイントなど関係なく4人の中で1番になればいいのです。今年からは最終戦がフェニックスになり新しい最終戦が見れます。

2020年8月28日金曜日

INDYCAR&NASCAR 軍隊のスポンサー

アメリカ軍とアメリカンレースの関り

https://trafficnews.jp/post/99532

インディ500で佐藤琢磨と戦った米空軍 その真相は? 自動車レースにスポンサーにつくワケという記事を目にした。記事には「アメリカ空軍はインディ500に限らず、NASCAR(ナスカー)などでもスポンサーにつくなどして、若者へのリクルート活動へつなげています。」と最後に書いてあり間違ってはいない。


 しかし、INDYCAR、NASCARにアメリカ軍がスポンサーにつくのにはよりアメリカの文化が関係している。INDYCAR、NASCARではチームのスポンサー以外にレース前のセレモニーに必ずと言っていいほど軍人がセレモニーに参加する。国歌を独唱する歌手を軍の音楽隊が担当したり、スタートコマンドを担当することもある。また、国歌を歌っているステージの後ろに国旗、州の旗、陸海空海兵の軍の旗を持っているのはほとんどが軍人だ。このように、セレモニーには軍隊の協力があってレースが進行されていく。

 セレモニーはお祈りに始まり、国歌、空軍などによるフライバイとレース会場、ファンの雰囲気を盛り上げるだけではなく、軍隊への感謝、軍隊の活動の感謝の場であり、軍隊としてはよりたくさんの人に知ってもらえる広報活動の場でもある。


 インディカーには過去にナショナルガード(州軍)のスポンサーもついていたこともあった。NASCARでは陸軍、海軍、空軍(現在もババウォレスのスポンサー)、海兵隊、沿岸警備隊とすべての軍がスポンサーについていた。これは、記事にもあったように若者へのリクルートと活動を知ってもらう広報の両方がある。


 アメリカでは軍隊は当たり前の存在であり、特別な存在でもある。これはどういうことかというと、軍人が身近な存在でレースに足を運ぶと制服を着た軍人がいるごく身近な存在でアメリカ人の生活の一部となっている。メジャーリーグが好きな方だとプレーボール前のセレモニーで軍人を見る気かがあるかもしれない。他にも、レースとは話がずれるがスーパーやレストランでも制服を着た軍人を目にする。アメリカで飛行機に乗る際に見てもらいたいのは、各エアラインの上級会員よりも先に軍人がコールされ搭乗できる。日本なら、ファーストクラスや上級会員が優先搭乗やグループ1で搭乗できるがアメリカでは軍人が一番最初に乗り込める。また、身近な存在として、退役軍人のピットクルーも多く存在する。

 一方、特別な存在でもあるというのは、尊敬されており、身近ではあるがアメリカ人ではヒーロー的存在だということだ。もちろん、本来の仕事はレースやスポーツのセレモニーを支えるものではない。時には危険な状況でもアメリカのために働いてくれている存在である。

 このような、背景もあり軍人の支えがありセレモニーも盛り上がる。

Military heavily involved in sponsoring NASCAR | The Blade


 インディ500とコカ・コーラ600が開催される5月の最後の日曜日はメモリアルウィークエンドと呼ばれ翌日の月曜日はメモリアルデーだ。メモリアルデーは戦争で戦死した兵士を称える休日だ。今年はインディ500は5月ではなく8月の開催となったが伝統と敬意を表しタップと呼ばれるラッパ演奏があった。

 NASCARのコカ・コーラ600ではマシンの名前が普段はドライバーの名前のところを戦没者の名前に変えている。また、マシンカラーも軍隊のスポンサーではないマシンも迷彩柄や国旗柄が多く目立つ。これは、普段からスポンサーについている企業がメモリアルデーでは兵士に敬意を表すためにマシンのカラーを変えて出走している。

Pin on 2019 NASCAR Salutes

 例えば、Geico(これはGeicoミリタリー、軍人保険)だが普段は青を基調としたカラーだがメモリアルデーでは迷彩になっている。Geicoは保険会社だ。

Pin on Nascar

ダニカのスポンサーをしていたNature's bakery。スポンサーの契約金でもめていたが、普段は水色のマシンが格好いい迷彩になっている。


NASCAR Salutes: Honoring military at Charlotte | NASCAR.com

ドライバーも退役軍人や戦没者の兵士の家族との交流を大事にしている。記憶が正しければ、佐藤琢磨も空軍基地を訪問していた。

 今年、コカ・コーラ600を勝ったブラッドケセロスキーはレース後にファンでもあり、ブラッドケセロスキーのマシンに名前が載った兵士の家族とテレビ電話をしていたり、ジミージョンソンは戦没者兵士の家族と食事をするなどの交流を行っている。


 アメリカ軍がスポンサーにつくのには広報活動だけではなく、アメリカ軍とモータースポーツ(アメリカ文化)が大きく影響している。アメリカ人のおおくの人が軍隊には感謝しており、身近な存在でありモータースポーツにとっても大事な存在なのである。


2020年8月19日水曜日

チェイス・エリオットがロードコース3連勝 NASCAR初のデイトナロードコース

  デイトナ500で有名なデイトナで初となるロードコースでのレースが開催された。ARCA、トラックシリーズ、Xfinity、カップと4レースが開催された。

 日曜日に開催されたカップ戦ではチェイスエリオットが勝利。これにより、去年のワトキンスグレン、シャーロットローバルと続きロードコースでのレースを3連勝。

 ステージ1はステージ終了前にピットに入る組とステージ1終了後のコーションでピットに入る組と作戦が分かれた。レース全体で速かったデニーハムリン、マーティンテューレックスjrなどはステージ1終了前にピット作業をし、リスタートでのトラックポジションを優先した。エリオットはステージ終了後にピットした。


 コースはデイトナ24時間レースと同じレイアウトを使用。NASCARではターン4(オーバル)にシケインを追加した。本来、デイトナでのロードコースのレースは来シーズンの開幕前に開催されるブッシュクラッシュでロードコースを使う予定だった。しかし、ワトキンスグレンでレースが開催できなくなり、代行として開催された。


 カップドライバーで一番ロードコースにあっているのは誰だ?

答えはテェイスエリオットだろう。去年のワトキンスグレンからロードコース3連勝しており、過去にもワトキンスグレンで勝利している。カップ戦の初優勝はワトキンスグレンで成し遂げた。過去の連続ロードコース勝利はジェフゴードンの6勝。

今ではソノマ、ワトキンスグレン、ローバル、デイトナ(来年のレギュラースケジュールはまだ決まっていない)の3戦あり、今後NASCARではロードコースを増やす計画もあり、このタレントはヘンドリックにとればアドバンテージになる。



 ジミージョンソン

 プレーオフ16圏外のジミージョンソン。ポイントでプレーオフ進出を目指しており、現在17位。レース前は18位で16位とのポイント差は26ポイントだった。レース後は16位のマットディベネデットから25ポイント差に縮めた。残り3戦逆転できるか注目だ。

 

 カイルブッシュ

2020年まだ勝ちがないカイルブッシュ。プレーオフポイントは15位のウイリアムバイロンから100ポイントのアドバンテージはあるものの14位まで下がってしまった。デイトナでのレースではリード争いを繰り広げるも、タイヤカットで早々にピットインし他と作戦を分けたが、結局ステージ1終了前に再度ピット。その後、ブレーキトラブルやタイヤカットで37位リタイヤとなった。このままだとプレーオフに進出できてもファーストステージの3戦で脱落してしまう。


 次戦はモンスターマイルと呼ばれているドーバーでダブルヘッダーレース。


2020年8月13日木曜日

NASCAR ニュース 8月12日

 まずは、ラウシュのニュースから。

ラウシュフェンウェイレーシングがプレーオフの14戦中11戦のプライマリースポンサーを発表。Guaranteed Rateが11戦スポンサーをすることが発表された。

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ヘンドリックも新しいスポンサー契約を発表。

ヘンドリックのアレックスボウマンが乗る88号車のスポンサー契約としてAcronisが2023年まで契約すると発表。2020年シーズンはドーバーでのダブルヘッダーとテキサスのレースをサポートすると発表された。

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このコロナ禍でアメリカでも経済に大打撃を与えている。そして、スポンサー離れがある中での各チームの新しいスポンサーやスポンサー契約続行のニュースはNASCARを明るくするビッグニュースだろう。実際にも、チームペンスキーのブラッドケセロスキーのスポンサーを長年続けていた、ミラーライト(ビール)は今季数戦(多分2戦)しかスポンサーをしていない。ペンスキーの2号車と言えばミラーライトというぐらい馴染んでいたスポンサーでも、いろいろな事情でスポンサーを止めてしまっている。

 ババウォレス

リチャードペティレーシングとチップガナッシレーシングから声が掛かっていたウォレスだったが、昨日リチャードペティレーシングと複数年契約したことが発表された。これにより、チップガナッシの42はまた空席となり誰が乗るのか注目したいところだ。

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2020年8月12日水曜日

2021 NASCAR チーム移籍情報

  正式にジョーギブスレーシング(カーナンバー20)にクリストファーベルを起用することが発表された。

 20号車に乗っていたエリックジョーンズは今年までの契約で契約更新せずにチームを離れることとなった。また、クリストファーベルはトヨタと複数年契約をしている。ベルはダートの最高峰の戦いチルボウルでも優勝経験がある活躍の期待ができる若手だ。

Christopher Bell - ホーム | Facebook

 そして、今季いっぱいで参戦を止めるLeavineファミリーレーシングをSpireモータースポーツが買い取ることを発表。Spireモータースポーツは二台をエントリーすることも発表した。ドライバーは今日発表するとみられる。


 ババウォレスはリチャードペティレーシング(現在参戦中)とチップガナッシと両方から契約の話を持ち掛けられているそうだ。契約内容、交渉としては現在リチャードペティレーシングとチップガナッシレーシング両方のスポンサーをしているマクドナルドが関係していると思われる。ウォレスがどちらのチームを選ぶのか注目だ。

NASCAR:黒人ドライバーに対する憎悪犯罪はなし。「縄は昨秋から置かれ ...


 もう一つニュースとして、ラウシュフェンウェイレーシングが大きなニュースが明日あるとツイート。新しいドライバー発表か気になるところだ。



2020年8月10日月曜日

NASCAR ケビンハービックがダブルヘッダーを制す

  NASCARも残すところレギュラーシーズンがわずかとなり、勝ち、ポイント数が重要になってくる中、今年最後のダブルヘッダーがミシガン州で開催された。

 レース1、レース2両方をケビンハービック(SHR/フォード)が制し二連勝した。これで最多の6勝となり5勝していたデニーハムリン(JGR/トヨタ)との勝ち数ではアドバンテージをつけた。


フィニッシュはこの差。今季を代表する2人。

 レース2も166周/400キロで争われ、スタート順はレース1の順位を逆転させてスターティンググリッドが決められた。詳しく説明すると、トップ20で一つのグループとし、昨日勝ったハービックは20位スタートで昨日20番位フィニッシュしたクリスブッシャーがポールスタートとなった。ハービックは中盤からのスタートとなったがステージ1、2と着実に順位を上げ、ステージ1はクリントボーヤ(SHR/フォード)にステージウィンをとられたもののステージ2はハービックが制した。ハービックのほかにもJGRとチームペンスキーは速かった。チームペンスキーはライアンブレイニーがトップを走行中に同じペンスキーのブラッドケセロスキーが抜こうとしたときにバランスを崩し二台ともクラッシュしレースを終えた。速かった車を持っていただけにチームペンスキーとしては悔しい一戦となった。JGRはハムリン、カイルブッシュ、マーティンテューレックスJr.とトップ5フィニッシュ。ハムリンは残り数周ハービックとのギャップを縮め並びかけるも抜くことができず二位でレースを終えた。

今季6勝目
ダブルヘッダーを2連勝

チューズルール

ミシガンから正式にルールに加えられたチューズルール。いわゆる、リスタート時にレーン選択をリーダー以外もできるようにするルールだ。これには、反対意見や賛成意見と様々な意見があると思う。個人的にはチューズルールはありだと思っている。ハイダウンフォース、ローホースパワーのパッケージマシンでPJ1などを使いパッシングを増やそうとしているが、並びかけるのも難しく、パッシングの機会も少ない。しかし、チューズルールでジャンプスタートするマシンや賭けにでるマシンを見るとレース展開を面白くする。実際に中盤にいたチェイスエリオットが全員アウトサイドを選択する中、インサイドを選択しフロントローでリスタートしレースをリードする場面も見られた。抜きにくいマシンの今、このチューズルールはレースを面白くしていると思う。皆さんはどう思いますか?
ドライバーからは実際のコーンではなく線を描いているだけなので見にくいと違った面で苦情が出ている。
NASCAR makes 'choose rule' permanent, here's what it is | Fox News

プレーオフバブル

プレーオフ進出に向けたポイント争いが白熱している。現在16位にウィリアムバイロン(ヘンドリック/シボレー)。それを26ポイント差で追っているのがチームメイトのジミージョンソンと同点でJGRのエリックジョーンズだ。タイラーレディク(リチャードチルドレスレーシング/シボレー)が36ポイント差で16位の座を狙っている。15位につけているマットディベネデット(ウッドブラザーズ/フォード)はミスをしなければプレーオフ進出は間違いないかなといった感じですが、この先レギュラーシーズンはデイトナロードコース、デイトナオーバルなどまだ何が起こるかわからないのでプレーオフバブルには注目だ。

次戦は初となるデイトナロードコースでのレース開催。デイトナ24時間とほとんど同じレイアウトだが、ターン4にシケインが追加された。ミシガンから正式に採用されたチューズルールはデイトナのロードコースでは採用されない。

2020年8月9日日曜日

NASCAR ミシガン ダブルヘッダー/レース1

  NASCARカップ戦はアメリカ・ミシガン州にあるミシガンインターナショナルスピードウェイでダブルヘッダーが開催された。

 ミシガンは2マイルオーバルだ。レース1は156周で争われ、デニーハムリン(JGR/トヨタ)とジョーイロガーノ(チームペンスキー/フォード)のフロントローでレースがスタート。ミシガンからリスタート時のレーン選択がフロントロー以外の後ろのマシンもできるようになった。オールスターで試験的に導入されたチューズコーン(チューズレーン)が残りのデイトナロードコース以外の全戦で導入が決まった。ミシガンではPJ1のおかげもあり、ハイサイドが有利だった。ステージ1、ステージ2とケビンハービック(SHR/フォード)がレースを支配した。リスタート時にハムリンがインサイドから並びかけインサイドが有利な場面を見せたが今日のハービックは速かった。最終ステージではレッドフラッグ、コーションが多発する荒れたレース展開となり、今季初優勝を目指すカイルブッシュ(JGR/トヨタ)とハービックが残り9周にリード争いを展開。カイルブッシュがトップを走っていたがハービックが後ろからインサイドに抜きにかかり接触したようにも見えたが接触せずにサイドドラフトでカイルブッシュがバランスを崩し壁にヒットする寸前でセーブしたが大きく順位を落としハービックがトップへとでた。その後レッドフラッグ、コーション後のリスタートでブラッドケセロウスキー(ペンスキー/フォード)とハービックが並ぶもハービックがオーバータイムを制し今季5勝目を獲得した。デニーハムリンと並び5勝を獲得しチャンピョンシップに向け大きくアドバンテージをつけた。Harvick holds on in overtime

レース1終了後のプレーオフスタンディング
レース1後のプレーオフスタンディング

また勝てなかったカイルブッシュ

これを書くのはもう何回目だろうか?ミシガンはケビンハービックが得意としており速いと予想していたが、カイルブッシュは今日のレースは十分にハービックと戦い勝つマシンを持っていた。残り9周のハービックのパスはハービックは無理に抜いたようにも見えずカイルブッシュのミスでもない。よく見る空気が乱れアウト側のマシンがコントロールを失うものだ。良い走りを見せていたのでレース2に期待したい。

2021シリシーズン エリックジョーンズはどこのチームにいくのか??

 2021年のシート情報が段々と明らかになってきた。

JGRから参戦していたエリックジョーンズ(去年一年契約を延長)が来年はJGRから参戦しないことが発表された。これによりジョーンズはフリーエージェントとなりどこのチームとも交渉できるようになった。エリックジョーンズはJGRに感謝し4年間チームの一員となりトップチームで走れたことに感謝すると発表。JGRはエリックジョーンズの代わりとして正式には発表してはいないが、クリストファーベルが乗るのではないかと。ベルは今季リバインファミリーレーシングから参戦しており、来季はリバインファミリーレーシングはNASCARには参戦しないと発表されたばかりだった。ベルはトヨタと複数年契約をしておりJGR系列のチームから移籍しやすいのも理由かもしれない。

Erik Jones thinks some NASCAR changes might become permanent ...

エリックジョーンズはヘンドリックへ移籍か?

ヘンドリックはこれまでジミージョンソンの代わりとしてベテランドライバーを起用したいとしてきたが最近になり若手、中堅ドライバーへの起用も視野に入れているようだ。ベテラン勢で一番有力視されていたブラッドケセロスキーがチームペンスキーと契約を一年更新したことで若手の起用も可能性として出てきた。

 若手でJGRやヘンドリックへの移籍が噂されていたタイラーレディックは2021年もリチャードチルドレスから参戦すると発表された。これによりエリックジョーンズのヘンドリック移籍は確実か?エリックジョーンズは今季は勝ちがないもののシーズン開幕前のデイトナブッシュクラッシュで優勝、他にも去年は伝統の一戦サザン500も優勝している。このサザン500優勝でJGRとの契約延長へと繋がった。シーズンも半分というところで契約切れのニュースとなったエリックジョーンズ。これからの動きに注目したい。

個人的には次期ジョーイロガーノとなることを期待したい。ジョーイロガーノもJGRからペンスキーに移籍しデイトナ500チャンピョン、年間チャンピョンと活躍できている。


 



2020年8月4日火曜日

ブラッドケセロスキーがペンスキーとの契約を延長

 NASCARにチームペンスキーから参戦しているブラッドケセロスキーが2021年もチームペンスキーから参戦すると発表された。ブラッドケセロスキーは今年でチームペンスキーとの契約終了の年で契約続行か移籍か注目されていた。特に、今年でヘンドリックのジミージョンソンが引退することでヘンドリックへの移籍が噂されていた。そんな中、先週のニューハンプシャーでのレースでレースを支配し勝利するなど活躍を見せた。
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ヘンドリックの48はどうなるのか?

 一番噂されていたドライバーの契約延長発表でブラッドケセロスキーが候補ではなくなったなか、候補になるのはやはりルーキーなのか?ヘンドリックは過去数年ケイシーケイン、ジェフゴードン、デイルアンハートJr.とビッグ3ともいえるベテランドライバーの引退後のドライバーにルーキーを起用してきた。ルーキーで起用となるとXfinityにJRモータースポーツから参戦しているノアグラグソンやインディアナポリスでジミージョンソンの代走をしたジャスティンアルガイヤーがいる。
 他にも、オースティンシンドリックやチェイスブリスコーなどの名前もすでに噂されているが可能性は低いと考える。オースティンシンドリックはチームペンスキーの社長ティムシンドリックの息子ということもあり、将来的にはウッドブラザーズまたはチームペンスキーからカップ戦に参戦すると思われる。また、チェイスブリスコーも現在スチュワートハースレーシングからXfinityに参戦しており、今年でエリックアルミローラ、クリントボヤーの契約が切れる中、もしかすると来年にはSHRからカップ戦へとステップアップも考えられる。
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 ジミージョンソンも今年で引退すと発表したがコロナウイルスの影響で例年とは違うシーズンになってるためもしかすると来年もフル参戦するのではないかといわれている。カントリー歌手で一昨年までNBCのNASCARオープニングを歌っていたブレイクシェルトンが、ただの意見だが、コロナウイルスのこともあるので2021年を引退の年にするのはどうだろうか?ファンとの交流の時間を与えてあげてとツイートした。

 他にも、FANSIDEDの報道によると、もしジミージョンソンがインディカーに参戦するなら、エドカーペンターレーシングが有力なのではないかとしている。ジミージョンソンはNASCAR引退後はインディカー参戦に興味を見せており、先日は初めてチップガナッシレーシングからインディカーをテストした。ジミージョンソンはロードコースのレースに興味を持っており、インディカーはオーバル、ロードとロードだけに出場となるとスポット参戦になる。そこで、エドカーペンターの名前が挙がった。エドカーペンターは自身でチームを持っており、チームオーナーながらオーバルのみに参戦している。ロードコースは他のドライバーが走っている。そこで、ロードコースへの参戦に興味があるジミージョンソンにとっては好都合の条件だということだ。
ジミージョンソンは19年間NASCARカップ戦で活躍してきており、19年間ヘンドリックから参戦していて、シボレーとの関係性も以上に強い。テストしたチップガナッシレーシングはインディカーはホンダエンジンで参戦しており、可能性としては低いのではないかと思われる。NASCARにはシボレーエンジンで参戦しているので可能性がゼロではないが。そして、今年から3台体制へと拡大し4台となると予算面などもあり現実的ではないと思われる。今後の動向に注目だ。
7-time NASCAR champion Jimmie Johnson to retire after 2020 | NBC ...

約8時間の末決着したデイトナ500 2021

 フロントローモータースポーツの快挙  NASCAR開幕戦デイトナ500は予定通り現地午後3時から開催された。レース開始から14周目に一回目のビッグワンが発生し、雨も降り始め、16周目でレースは中断した。約6時間の中断後、レースは再開された。再開後は14周目までが嘘かのようにシン...